もう何度も書いたような気がするが、福岡ってクラブは、基本的に、ずっとダメだった。例外なく、ほとんどいつでも、いついかなるときもダメだった。
特に前社長の都筑君就任以降は、ダメだとしか言いようがないから、誰もが最初はガーガー言うが、自然と語り口が重くなっていく。誰だって口汚くののしるのは嫌なのだ。何度も何度も同じことを書いてると自分の品性が、まあ実際そうよろしくもないが、とてもとても汚らしいものに感じてしまう。
底なしのダメさ加減に恐怖を感じることもあった。「今が底だろうけど・・・・いやいや、このクラブなら、まだまだ二番底三番底があるに違いない・・・」という、ある意味良質なホラー映画にも通じる底無し感ったらどうなんだ、そりゃたいしたもんだった。
それでも俺はなかなか見限らなかったし、みんなもそうだと思っていた。
「こんだけ痛い目みても懲りないなんて、変態ばっかだナー。ヨカッタヨカッタ」などと、のんきなことを考えていたのだ。
去年の12月、横国の帰りに福岡から来てたTさんと飲んだ。うれしくなってしまった俺は、まるで懲りてない体でアレコレと都筑や都筑や都筑を口汚く罵ったり罵倒したり呪いの言葉を吐いたりした。
Tさんとお酒を交えて話をするのは初めてだったので、俺のあまりの毒づきっぷりに最初は引いていたTさんも、しまいには都筑や都筑や都筑をモロカスに言う。
体内と脳内のめぼしい毒を排出して、いやースッキリした。これで明日からまた俺頑張れる。そう思いつつ道玄坂あたりを二軒目求めてノタノタしていたところ、Tさんがこんなことを言い出したのだ。
「いやー、今日は久々にアビスパの話しましたよ・・・」
「ハァ?」
「今ね、博多の森に行っても、帰りに話したりしないんですよね・・・」
「ハァ・・・・」
「もう同じ話の繰り返しですから。みんないい加減嫌になってしまってて」
「ハァ~」
「スタジアムに来んくなった人も多いですから。熱心だった人ほど、もう疲れ果ててしまって、来なくなっちゃってるんですよね」
「・・・・」
「誘っても、もうダメですね、そういう人は。本当に関わりたくなくなってるんですね」
死ぬまでマイチームは変わらないという美しい神話があるが、当たり前だがそんなのは大嘘だ。人は呆れるときは呆れるし、呆れてしまうともうオシマイというだけの話だ。ダメにも程があるということだ。
論評に値しないという、身もフタもなくダメな事物に対する言葉があるが、アビスパはとうとうそのレベルにまで来てしまっていたのだ。
それは、たぶんあらゆるレベルで。ライトな一般客も、A席の連中も。blogでも、スタジアム帰りの酒の席でも、マスコミでも。そういえば西日本新聞も肉感吸収も、このオフはちょっとした悪口すら書いてくれなくなってしまった。
まだまだ懲りてない体の俺だって、そういえばまるっきりblogを更新してない。そもそもこのblogはアウエー遠征を記録するために作ったのに。
アビスパをめぐる言葉は、すっかりやせ細ってしまった。
ダメな我がチームを肴にあーだこーだ話をするのは本当に楽しい。我がチームについて書かれた記事を読むのは、それが賛成できない内容でも本当に楽しい。それが語るに値するクラブのチームならば、アビスパについての言葉は増えていくはずだと思う。
非常に低い目標ではあるけど、大塚さんにはまずはそういうクラブを作ってほしい。
期待しています。