映画「SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 」雑感

先週の「マキタスポーツラジオ はたらくおじさん」に入江悠監督が出ていた。

面白かったのがリクエストを聞かれて、ボウイの曲を所望したことだ。深谷出身の入江のそのリクエストに、「北関東のヤンキー文化」とマキタは納得していたけど、実際には関東周縁のヤンキー文化、なんじゃなかろうか。

この映画を見た人なら大半は知っていると思うが、あの「サウダーヂ」の非常に印象的なシーンで、ボウイの曲が使われているのだ。

俺は中学までは福岡、それ以降は名古屋・横浜・東京に住んでいるんだが、実はボウイが好きだという奴をほとんど見たことがない。一人だけ、高校の頃の知り合いでボウイが好きっぽい奴が一人いたのをようやく思い出したが、奴はとてもテクニカルなギター弾きだったので好きというのとはちょっと違ったかもしれない。

俺自身、ギターの音色からフレーズからコード進行から歌メロからボーカルの声からスネアの音から外見から、なにからなにまでまるでピンとこなかった。人気があるらしいボウイという人たちは一体どこの誰に響いているのかよくわからなかったのだが、この年になってようやくわかった。ヤンキー層に鳴り響いていたのだ。関東周縁の。

そういえば。「ガンダムは、中央と地方の対立を描いた物語だ」みたいなことをコンバットRECが言ってたが、あれももしかしたら地方ってのは関東周縁のことを言いたかったのかも知れんね。

そのジオン公国での更に非主流派の人たちが一発ぶちかます映画。その瞬間が美しすぎて困る。アラもある映画だけど、そんなことは圧倒的にどうでもいい。そして最後30分の都合2カットは本当に凄い。なんでこのシーンをワンカットで撮ろうと思いますかね。インディ映画の金字塔だと思う。

大音量で見れるのだから、劇場へいける人は是非見に行ってほしい。