2012 J2第9節 徳島 0-4 福岡

たこ焼き

試合に行くまで大阪で丸一日時間が出来てしまう。特にいきたいところはなかったので観光ガイドに載ってたたこ焼きを食べに天王寺まで行った。

雨が降ってるかと思って梅田の宿を出ると薄曇り。寒くもなく暑くもない、一年で一番いい季節なので歩けるところまでと思っててくてく歩き出した。大阪城北詰から森ノ宮駅、鶴橋と回って、最後は足裏がだいぶ痛くなりながら天王寺まで歩いてしまった。実は下駄で歩いてたので・・・下駄で4km以上歩くのは無理ということがわかってよかったと思う。鶴橋は友達が住んでたところで、駅前の風景を眺めながら色々考えた。元気にしてるだろうか。

たこ焼きはまぁ、たこ焼き。ソース味のヤツを選んだのは失敗だったかも。渡辺徹のサインはシンプルでわかりやすくてよいね。

あとは電車で帰ろうと思ってたが、阿倍野路面電車を眺めながら靴を履き替えたあとフラフラしてたら、寂れたアーケードを見かけたので入ってみる。シャッターが下りた商店街を少し歩くと一杯飲み屋みたいな店がぽつぽつと開いてて、SHINGO西成のフリーライブのポスターがあちこちに貼られている。ここが西成なのかあと思ってたら新今宮まで来てしまった。

今度こそ電車に乗ろうと思って駅の入り口で空を見上げたら、通天閣が見える。こんな位置関係なんだあと思って歩き出したら新世界・日本橋・難波・千日前と、聞いたことはあるけどどこにあるのか知らんかった地名が続けざまに現れる。結局梅田まで歩き通してしまった。あとでぐるぐるマップで見たら20kmくらい歩いたらしい。

行き

雷雨かもという予報に、行くかどうか迷いながらも寝不足のまま朝6:00にレンタカー借りて出発。行くと決めたら高速が通行止めになる前に渡ってしまいたかった。

その割には垂水までは下道なんですが。片側4車線の国道が40km制限なのにはびっくりした。

明石海峡大橋はそうでもなかったが、大鳴門橋はその手前から強烈な横風で引いた。お前ひっくり返る気満々だろ!と言いたくなるように、バスがヨロヨロしつつ走ってる。しかも俺より踏んでる。コワイので近づかないように走った。

出発から2時間強で鳴門市に着いた。ドスンドスンと雨が降っている。とにかく眠かったので適当なところに車を止めて、まず寝た。

うどん

2時間過ぎて起きたらまだ雨。どうやって時間潰すかしばらく迷って、うどん屋を攻めることにする。

元々うどん屋巡業をするつもりだったんだけど、荒天だったこと・眠かったことそして金曜日からお腹を壊してたんでやめようと思ってたのだ。

ただ、お腹の調子はやっぱりイマイチなので一軒だけ。事前に調べてたまんのう町の山内うどんに行くことにした。ここは、SOUND OF DRUMSに昔載ってた店で印象的だったのだ。

天気は良くないけど、道路は空いてて超快適なドライブ。トロトロ加速するようにアクセルを踏むと燃費がぐんぐん伸びていく。借りた車は1500ccのジュークだったんだけど、最終的な平均燃費は16.4kmだった。

高松あたりで雨が上がって、琴平をすぎるあたりで道が乾いてきた。

迷うのを覚悟してたんだけどナビが正確に店の前まで連れて行ってくれて、スムーズにうどんにありつけた。ひやあつ小、いなりで350円。

味はもう最高にうまかったわ!もっと食いたい!

が、あんまり食べると悲惨な事態を引き起こしそうだったんでやめといた。

帰りはちょっと通行量が増えてたような気がするが、バッファロー・トムを爆音で聴きながら走るのがすごく気持ちいい。今後、四国でスタジアムとうどん屋を車で往復する方にはバッファロー・トムを是非お薦めしたい。

香川が晴れてるってことは徳島もこれから晴れるなーとウハウハしていると、段々雲行きが怪しくなってくる。南の方から禍々しい雲がどんどこ流れてくる。アレレと思ってると、海沿いの道から見える岬の手前から向こうがもう全部雨でけぶっとる。こりゃ、世界中の何もかもをズタ濡れにしたことで有名な西京極豪雨の再来かもしれない・・・・と憂鬱になりながら鳴門に戻ってきた。二時間前に競技場に着いたのでまだ空いてる第一駐車場に停めてとりあえず寝る。眠れるうちに寝ておかないと後がまた大変なのだ。

試合

一時間寝て、しばらくボンヤリしてから霧雨が降るスタジアムへ向かう。大阪の安売りスーパーで買った雨がっぱは車内に置いてきた。

左サイドに尾亦。そしてついにセンターバック古賀正紘が居るではないか。これはアガる。正紘が福岡に戻って来てくれた時、そのコメントにとうとうこういう選手が出るようになったか・・・・と感慨にふけったものだが、そのアビスパデビュー戦に立ち会えるとは。いやー来てよかった。

そう思ってゴール裏を見渡すと、全部で40人くらい。40人、上等である。ぐしょ濡れになるかも知れない日曜夜の行きづらいスタジアムに40人も居るのだ。人が全然来なさそうなアウエー試合に張り切って行って歌ってた頃を思い出しましたよ俺は。兄貴ぃ、俺やるぜ!(歳は俺が全然上なんですけど)

兄貴の心意気に煽られ、久々に声だし人間になろうとゴール裏の前の方に行って驚いた。モウリーニョアビスパ福岡を鼓舞せんと待ち構えてるのである。しかもタイコをスッタカスッタカ叩いている。タイコから鋭いビートを刻みつつも、あの口をとんがらす顔つきをごく自然に繰り出してる。どう見ても本物。なんでこんなことが・・・だが、待て。12時間前までカンプ・ノウに居た人間が、そこから10000km離れた言っちゃ悪いがひなびたスタジアムにいるなんてことがあるわけない。あれはそっくりさんだ。そう自分に言い聞かせたが、モウリーニョが気になって気になって仕方がなかった。

が、試合が後半に入るとモウリーニョのことはすっかり忘れた。だって成岡と木原がすごいゴールを決めたのである。特に木原は国体仕様競技場特有のどえらい遠目にもかかわらず、えげつない弾道が鮮明で、入った瞬間「こりゃ今節のベストゴールだ」と思った。成岡のゴールんときは誰?誰?としばらくざわざわしてしまったが、木原はその前のドリブルからわかった。なぜなら見るからにチビッ子だからである。チビッ子がロングをズドンである。そんでベンチに猛ダッシュしてんである。雨もクソも関係あるかボケ!とはしゃぐ俺。成岡の一点目まではモウリーニョをチラチラ見つつ、「あー、せっかくコースを上手く切ってるのにプレスが連動してねえから・・・」「その50cmが命取りなんだよナア」などとせからしいことをブツブツ考えてたのに、そんなことは全てぶっ飛んでしまった。

木原、J初ゴールおめでとう!

幸せな気分で博多に帰ろうを歌う。はしゃいでる俺の真上はいつのまにかところどころ晴れていて、その周りを囲んだ分厚い雨雲から霧雨がさんざめく。

試合後

ものすごく久々に出待ちして、待ってる間オッサンとオバサンのガールズトークを繰り広げる。

帰り

心配してた通行止めは結局なかった。淡路島内は下道を走った。神戸からは山のほうを通りたかったが道がよくわからなかったので断念。大阪着は2時半くらい。アチコチにパトカーが居て萎える。ナビの案内する道路を通ると陸橋とベタ道の区別がつかないのにも萎える。が、目をつぶると爽快な4ゴール以外の何も脳裏に浮かばないまま、眠る。雨が強く降っている。

明石海峡大橋から見る神戸の夜景はすごかった。レインボーブリッジや羽田に北側から降りるときに見える東京もいいけど、明石海峡大橋から見る神戸は真正面に見える光景に自分が入っていく感覚がすばらしい。

車を返してから8時の新幹線で東京に帰った。朝の新幹線で飲むビールは微妙な味がして、それはそれでうまい。

家に帰ったらちょうどJSportsで再放送をやっていたが、今の契約だと見れなかった。JSportsで徳島v福岡を放送しても、グロスで視聴者数3ケタは行かないと思うがどうだろうか。