「その街のこども 劇場版」「ビフォア・サンライズ」そして「ビフォア・サンセット」

ネタバレあります。

その街のこども」は恵比寿で、「ビフォア・サンライズ」「ビフォア・サンセット」はDVDで見ました。

まずは「その街のこども

震災から15年たって、一見モノは復旧した。ではコトはどうなのか?

見えにくい、というか見えないコトは外側からの援助とか介入がとても困難で、だから勇治とミカもずっとほっとかれっぱなしだ。だけど大災害はそこに居た人たちの中に様々な形で傷を残していて、そしてミカは15年目にしてようやくそれに正面から向き合う機会を得る。勇治はもうちょっと時間かかりそうだな・・・

登場オブジェクトが極端に少ない(=地味な)作品なのに、嫌な雰囲気やゆるゆるした空気や緊張感や疾走感をその時々にパキリパキリと織り込んでいく。「ハゲタカ」を手がけたNHK局員が監督らしいんだけど、この人大したものだと思います。(「ハゲタカ」はTVシリーズしかみてないんだけど、おかねかけられないなりに非常に緊迫感のある作品になってた)

NHK恐るべし。そしてサトエリの可愛さは異常。

とりあえず、食べて、寝て、元気になってもらってからモノの復興。それがないと何も始まらないですよね。

そして、それからコトに立ち向かうことになるんでしょうか。長い戦いになると思います。

「ビフォア・サンライズ」「ビフォア・サンセット」は、シネマハスラー宇多丸師匠が「その街のこども」評で言及してたので見てみた。

なんだかんだ言ってオッパイとカーチェイス、ピストルが出てくる映画ばっかり見てるので、この手の映画を見るのは本当にひさしぶり。最初はその文法に慣れずに戸惑った。けど楽しめたなぁ。

ビフォア・サンセット」のラストシーンはみなさんどう思いましたか。オイラは「こりゃ飛行機には乗らないナ」「でも子供とは別れられんだろう」「どうすんだ」と思ってましたが、最近とんだ種明かしを食らいました。

ラストシーンで語られるニーナ・シモンってシンガーは最晩年にアメリカからフランスに移住したんだそうです。