第27節: 福岡 3-2 横浜FC

J2という下位カテゴリでのさらに下位チーム同士の対戦で、しかも現在絶不調の横浜FCが相手、クソ暑い気候でいい内容も期待できない、まあ言ってみれば冴えない試合だ。

だけどトチ狂ったレベスタと気合が入った福岡の選手は、スゴかった。冴えないはずの試合をとんでもない試合にしてみせた。「2008シーズンの横浜FC戦は凄かったねえ」と、後々まで言われるはずだ。

スカパーで見ました。運よく家にいたのが一人だったもんだから、遠慮せずにとんでもない狂いっぷり。

次の日はカミさんの実家へ行ったんだが、帰省してた甲府な義兄と甲府な義妹から、「福岡勝ったみたいですね」と言われて「そうなんですよネー」などと平然とした顔して答えてやった。ほんとは家では一人でいい歳して祈りまくりの泣きまくりだったさ。

(山梨日日新聞には、レベスタの試合はちっさく得点者と結果だけ載ってたので得点経過とあの狂騒は知らんかったはずだ。ウフ。ウフフフフ。)

絞れる体力は絞る!余った人間は上がる!といわんばかりに亨ちゃんがPAに侵入していく。FCの選手は完全に止まってるし、ナギや城後だってさすがに最後は疲れからミスが出てたのに、最終盤のきっつい時に超長距離の無駄走りを繰り返す。ジャンボのゴールのときも、ファーサイドになにげに走りこんでたのは城後でもナカジでもなく、亨ちゃんだった。ロスタイム、左に開いたジャンボからのクロスを城後が外したが、このときも亨ちゃんがニアサイドに突っ込んでいる。

前半、メインスタンド側から40Mほどの三浦淳フリーキック。二年前の冬、同じような位置から奴がフリーキックを蹴ったら久藤の頭部直撃しちゃったなあ・・・・と思い出してたら、引いた画面には壁に一人立ってるその久藤が写った。怖いとか言ってられんのはもちろんだけど、それにしても怖いだろう。

そんな気合の入った野郎共が、足が止まったチーム相手にクロスとシュートを見舞いまくったのだ、際どい逆転勝ちではあったけど勝って当たり前だったと思う。

型にハメて最終的に点をもぎ取ってみせた姿は、肉食獣っぽかった。

逆転後、硬い表情でピッチを眺めている横浜FCなゴール裏の連中の顔が印象に残った。

どこかで見た顔つき。ぐっと堪える生硬な表情に敵ながら胸が痛くなる。