楽観君

甲府戦でのアビスパの圧倒的な完敗っぷりに思わず土曜・日曜と落ち込んだ上に「どうすりゃ前向きになれるのだ。誰か教えてくれ!」などとトチ狂ってしまった。

が、落ち着いて考えてみると決して弱くない相手にアウエーでの最小点差でのたかが一敗。いちいち怒ったり落ち込むほどのものでもない。

ただ、ヘラヘラと次の試合を迎えては仕方ないわけで、早急に改善すべきポイントはいくつかあると思う。

・FW

点は確かに入ってないけど、もともとJリーグのレベルだとシュートは10本うってようやく一点入るか入らないかくらいのものだ。

一本外したくらいでいちいち焦っても何もいいことはない。黙って10本、練習どおりにやればいい。

それでもダメなら11本目を打てばよい。20本打ってダメなら、それはそれで別の話だ。

・連繋

連繋に関してはまだまだ改善の余地はある。

甲府戦で両サイドのいい形の崩しはほとんど見られなかった。「いつもと人が違うから」は理由にならん。誰かがいないと困るチームは昇格できん。

甲府戦ではSB/SHがハーフウエーラインあたりでボールを持つと、相手がすぐにボランチ・SB・SHの三人で囲んできたため、ドリブルやパスワークで抜いていくのが難しかった。だけど、三人で囲まれたからそれで終わりというわけでは全然ない。

例えば・・・

ポイントがサイドに出来るとき、FWが同じサイドに開いたらSBとCBはケアせざるを得ない。

ボランチがボールサイドに寄せると、中央は薄くなるのでそこを突く。

逆サイドが中央に絞ってくるなら、そこはガラ空きになるので大きくサイドチェンジ。

わかっていても止められない、ダイレクトで網を掻い潜る。(アレックス・誠史しかできんってこともなかろう。宮本だと難しいかもしれんが・・・)

あきらめてバックパス、スペースへ放り込む、もしくは無為につっかけて終わりだけではもったいない。

ここではサイドでの攻撃時のことを書いたが、何を言いたいのかというと、連繋に関しては出来ることはまだまだあって、決して手詰まりなわけじゃないと言いたいのだ。

・セットプレー

練習で出来ないことは試合でもできない。練習あるのみでしょう。これは巨大なのびしろだ。

・采配

ここ何戦かは、点が欲しくなるとガマンできなくなって、ボランチを削ったりSBを削ったりといった選手起用を行っているが、これはもうやめたほうがいい。自分らの長所を消してしまっているだけだ。

シュートを打つためにどうバランスを崩すかは本当に難しいところだと思うが、定位置を変えるのは選択肢から外していいのではないか。

・マインド

俯いたり焦ったりしてみてもなにもいいことはない。スタジアムに居るときは熱いハートと冷静な頭で、高揚していてほしい。一点取られようが、二点先行されようが同じ気持ちで戦ってほしい。それはフィールドにいる者も、それ以外にいる者も同じだ。

この辺のコントロールも松田監督はあまり上手くない印象がある。

たとえば、交代を告げられた選手が憮然とした表情で、まっすぐロッカーに引っ込むこと。あれを見ると胸が痛くなる。なぜ彼らは憮然とした顔で引っ込むのか?それはチームに悪影響を与えてないか?これも大きな改善ポイントだ。

・監督人事

他の項目とは毛色が違うが、今、一番はっきりさせなければならない点だと思う。

大変大変悩ましいところであるが、今年昇格したいのならば、もう代えないほうがいいと思う。松田監督で勝負するべきだ。これほどズタボロでも、奇跡的な僥倖でまだ2位とは勝ち点で3差だ。あと25試合で甲府より4点勝ち点を多く取るのは、今の体制にとって困難であるがそんなに難しい仕事でもない。

なぜなら現状の戦術においても充分改善ポイントはあるし、改善できると俺は思うからだ。

ただし。例のなめくさった「公約」についてはさっさとクラブから声明を出すべきだ。頬かむりが一番よくない。こうしているうちにもサポーターの心はどんどん監督から離れていってる。

・結論

プロの選手やコーチのやってることに大変僭越ではあるのだけど、「今の体制でやってやれんことはない」と言いたくてゴタゴタ書いてみました。チームの雰囲気がすさまじく淀んでいるっぽいので、そこは手を入れる余地はあると思うけどね。

特効薬はない。当たり前のことを当たり前にやって、道を拓くしかない。

三年も時間やってて結果出せない奴になんで貴重なリソースを与えんといかんとや!と言われると、まったくごもっともだと思うし、そもそも俺は更迭大賛成だったのだが、しかし変え時はもう失ったと思う。サポーターも覚悟を決めてしまったほうがいいと思うのだ。

ところで、スタンドの行為に監督への敬意が足りないというのも、難しいところだが、今はひとつ勘弁してほしい。今年の松田監督はあの今井監督と同じ勝ち点しか得ていない。過去の実績に敬意を払えと言われても、昨年も一昨年も松田監督は昇格できなかったのだ。昇格できないなら三位も最下位も同じだ。

監督には敬意を払うべきだ。俺もそう思う。だけどその理由は過去に三位にしてくれた監督だからではなく、今年J1に昇格させてくれるかも知れない監督だからだ。俺にとってはそうなのだ。

サポーターにとって武器は声と断幕しかない。彼らは俺と違って「松田監督じゃ無理だ」と判断したから声を上げているに過ぎない(松田監督に「こっちに来て話をしてくれ!」と言ったってFCや仙台の監督と違って絶対来ないしね・・・・)。 また、残念ながらいまの福岡のフロントは後ろからケリ上げないと動かない。更迭を要求するのに「バイバイ松田」と声を上げる以上に効果があることってあるだろうか?

松田監督じゃ今年の昇格は無理という判断そのものについては、上に長々と書いた通りだ。

覚悟を固めるためにも、とにかく例の公約について早く声明を出してほしい。クラブとサポーターが一体にならないと俺たちは絶対に勝てない。